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めさき出版 物語デザイン部#1
後編

 さぁ後編を書いていきます!
15:30
 違うテーマで超ショートショート作成
 
 次は席順を変えて気分も新たにスタートです。グーチョキパーでスムーズに席が決まりました。さよならいくらさん、さちをさん、ゆうさん(知らない人とテーブル一緒とか胃液出そう)。

 ご一緒させて頂いた女性二名が、またとても素敵なお話を書く方でございまして、もう、こんな小汚いおっさんが同席で本当すいません(胃液マックス出そう)。
 素晴らしいなぁと思ったのは女性二名の方が、絵本作家の事とか、好きな作品の話とかで瞬時に意気投合していた事。趣味や思考が似ているとやはりリラックスするのが早い早い。もうそれだけで、今日来て良かったなぁ……なんて思ってるような顔してましたけど、本当は(まったく分からない。どうしよう。絵本……ご、ごんギツネとか?昨日何食べたとか聞いたら引かれるかな)なんて考えていたのは内緒。

 前編で使ったワークシートを今回も使います。ここで家清編集長から提案。
「前回はランダムに名詞を選んで頂きましたが、今回は一つの名詞から思い付いた事を列挙しても構いません。そして今回は、出来上がった作品を全員に発表して頂きます。優秀作品には田丸先生の本をプレゼントしますよ!」
 成る程!書き上がらなかった僕への助け舟ですね!ナイス編集長!
 成る程!全員に発表ですか!意地でも書き上げろというプレッシャーでもある訳ですな!(胃液だだ漏れになりそう)

 で、それならとまずは「車」「バス」「電車」と乗り物シリーズが出てきました。
 「糸」「毛玉」「ネコ」(ここら辺から怪しくなってくる。乗り物はヒッチハイクと被っているしなぁ……なんて思いながら書いてました)「受身」「山手線」(またか)「ダッフルコート」「机」「日記」
……う〜ん。なんか浮かびそうだけど、なんだぁ、これ。
 次は名詞から思い付いた事。今回は「糸」を選びました。
・赤い糸
・カラフルなパッチワーク
・蜘蛛の糸
・ネットワーク
・運命
 等々……。自分の引き出しの無さに落胆していると「はい、時間でーす。少し長めにしましたけど、どうでしょうか?」
 自信満々な方もいれば、僕みたいに何も思い付いてないって顔している方もいれば、まったく表情が読めない方も。
「はい、では言葉をまた組み合わせて貰って、次はどんな物語にするか、どんな物語になりそうか、同じテーブルで話し合ってみてくださーい」
 成る程!擬似的な編集会議的な、あれか!(どれだ)
 同じテーブルになった女性二名は「狐はやく走る」「鉄の味がする桃」等々をテーマに悩んでおりまして、僕は「糸日記」「運命のネコまんま」「毛玉ネットワーク」。どれも物語が浮かびそうで頭の中は真っ白です。
 互いにワークシートを見せ合って、言葉の組み合わせの妙に感心しあったり。本当この作業、勉強になるんですよ。前編にも書きましたが、その言葉を組み合わせる!?ってのが目の前で行われる訳です。「あ〜、でも私はこれが好きですね。なんかホラーになりそうで」とか「これだったらこんな絵が浮かびますね。幻想的になりそう」なんて意見が出て、それがもう物語のヒントになるのです。
「で、藤井さんはどんなジャンルで行くんですか?」
「糸日記を使って偏愛的なラ、ラブストーリーで書こうかと(ドヤァ)」
 ……ドヤァじゃないし。普段ラブストーリーとか書かんし。毛玉ネットワークの方が面白そうじゃん。何ネットワークよ、どう繋がるのよ、あー気になる。ちょっと後悔。

 後悔していたって物語は出来ません。続いても前回同様、8分程使ってワークシート②「三つのステップ」埋めて行きます。

・それはどんなもの?
 仕事へ向かうのが辛く感じている女性が、いつも同じ電車に乗っている男性に恋をし、少しずつ変わりゆく気持ちを綴った日記。
・どんな良い事がある?
 毎日の電車に飽き飽きしていたが、彼に抱く恋心にトキメキを感じ、心が色鮮やかになっていく
・どんな悪い事がある?
 偏愛的な性格かもしれない。あるいはストーカー。男性の変化を綴っているが実は自分の変化を綴っている。内気?根暗?だから声を掛けられない。

 ……あぁ、悪い癖出ちゃった。素直ラブストーリー書こうと思っても、こうなるんですね。せっかくいつもと違う書き方をしているんだから、いつもの匂いを消させねば!
 そして45分を使って本編を書き上げて行きます。当然ながらこの時間は皆様も真剣。黙々とタイプする音や、ペンを走らせる音が室内に響き渡ります。この時間もね、今思えばとても貴重だったと思うのです。いろんなジャンルの世界が、45分という短い時間を使って創造されていく訳ですよ。で、二回目は全員に発表する訳ですから、そりゃ程よい緊張感もある訳ですよ。
「はい、時間でーす」
 45分もあっという間でした……。編集長、その45分は本当に45分ですか?あなたのiPhoneが知らせた45分とわたしの感じた45分は果たして本当に一緒ですか?
 なんだかんだ言って、今回はきっちり仕上がりました。

 タイトル「わたしの「糸」日記」
※記事が長くなってしまうので本編に興味のある方は上記のリンクへどうぞ

 ……このメソッド良い!本当に書けました。ってのも凄いんですが、誰かと集まって書き上げるとさらに強力なメソッドになります。刺激を受ける事は創作にとって非常に大事なんですが、わかってるけど刺激をどう作ってよいのやら、なんて方にもオススメなんです。何も名詞を自分で作らなくても、誰かにお手伝いしてもらっても良い訳ですし、今回の物語デザイン部の様に皆で創り上げても良い訳です。もちろん一人で作っても良い訳です。ただ、製作者の田丸先生が講演会などで、即興でお客様と掛け合いながら創作をしていらっしゃる理由がなんとなく分かりました。
 純粋に楽しい。

 他に僕が唸らされたのは発表一発目に青春官能小説を女性陣が居る場で読み上げたさちをさんにもなんですが、同じテーブルに同席された「狐の人身事故」を書いた女性。この方だけでは無く、皆様朗読もとてもお上手だったんですが、一番笑いを取っていましたし、キャラが立っていました。
 勿論他の方も甲乙付け難い作品ばかりで、「これが一番!」とは言い難いなんとも贅沢な状況。
「じゃあ、ジャンケンにしますか」となんともラフでピースな感じで、じゃんけん大会。
 今回初めて小説を書くんです、という男性となんと、僕が決勝戦に!本は欲しい!でも、これから小説を書こうとするこの男性こそ本を貰うに相応しいんじゃないか!ええいままよ!

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 ……すいません、勝っちゃいました。空気読めなくて本当すいません。
 でも皆様の作品は本当に素晴らしかった。官能から始まって、桃の味を追求したホラーもあり、青春物もあり、ゾンビ物も出たかと思えば猫型ロボットの哲学な壊し方に言及した作品もあり、まるで絵本を思わせるようなキュートな作品や、織田信長を思わせる覚悟でネイルアートに魂を注ぎ込んだ女子の話、ダイスで素材を決める大工の話。朗読されている間、ずっと目を瞑って聴いていましたが、良質のお芝居を見ている気にも慣れて一粒で何度も美味しい一日になりました。

 次回も同じ場所で開催予定とのことですが、開催は五月以降になるかも?との事。僕は次回も是非参加したいと思ってます。興味が湧いた方は是非とも田丸先生の本を片手に、次回参加して頂ければと思います。有意義な休日を作ってくれた家清編集長に感謝!

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