赤塚不二夫生誕80周年で伝説のアニメ「おそ松くん」が「おそ松さん」として復活しました。

復活早々にに現在の人気アニメのパロディをやりまくった第1話が「本作制作委員会の判断」により第1話をDVD1巻に収録をしないことを発表したり、第3話にて「それいけ!アンパンマン」のパロディが過激だったため、
BSジャパンで放送された際、修正されてしまったりと話題の多い今作ですが、過激なだけを売りにしただけではない非常に良作なアニメであるなと感じたので1話と2話の物語を見ながら制作意図を予想しつつ比較して見てみたいと思います。

まず現在1話が視聴出来ない状態なので、観れてない方の為に1話の話の流れをザックリと羅列すると

おそ松「僕ら6つ子のアニメが復活するよ~」
チョロ松「 心配だなぁ 僕たち昭和のアニメだよ?今さら人気出るかなぁ 」
おそ松「心配いらないよチョロ松 僕たちがバッチリ今人気が出るいい作戦があるんだ!」

ナレーション「ここはおそ松学園、芸能専門学校、日本で唯一のビックリするほどルックスのいい人間が集まるBL制の学校です。
そんな中でもひときわ注目を集めるのは彼ら、彼らは赤塚不二夫財閥の息子、不二夫のFを取って通称F6と呼ばれています。」
イケメン、金持ち、高身長になった6つ子アイドルになる。

ヒロイン・トト子、購買で唐突にコケる
トト子「あいててて…」
おそ松「大丈夫かい?」
唐突におそ松がトト子を口説き始め、唐突に6つ子がそれぞれのキャラ説明をしながらトト子の奪い合いを始める。

トト子「ありがとうございますー!!!」
興奮のあまりトト子死亡
おそ松「作戦通りすっげぇいい感じだよ~」
人気獲得作戦の手ごたえを感じるおそ松
しかし投身を変えてのキャラ変更に体力の限界が。休憩のCMを求める6つ子たち。

6つ子とうとう体力の限界、そこにイケメンになったイヤミ、ダヨ~ン、ハタ坊、そしてデカパン。
しかし辛くなり人気アニメをパクリ取り入れ始める
チビ太 進撃の巨人化、パロディが止まらない(何故か90年台とジャンプ系のアニメパロディ)

白黒アニメに戻る
チョロ松「コラ~!!!!」
ナレーション「こうして6つ子はアニメ再開という大きな試練を前に出口のない迷宮へと迷い込みました」

「そして十数年の月日が流れ…彼らは二十歳を超えても特にやることも見つからず、ダラダラと日々を過ごし身体だけが大人のおそ松さんになったのでした。」
おそ松「10年経った所で、結果やることなんも見つかんねぇ」
そしてOP
おまけとしてまるで1話にして最終回かのようなオチ。

まず1話のお話のおさらいですが、
ストーリーを書き起こしながら僕は何を書いてるんだろう?という気持ちになる素晴らしいハチャメチャはストーリーです。

1話の物語は、チョロ松が発した「心配だなぁ 僕たち昭和のアニメだよ?今さら人気出るかなぁ」というのが物語の葛藤として展開されます。
今さらこの古いアニメを面白くするにはどうすればいいのか?という製作側の悩みを直接キャラクターに託してそれを軸に話を展開させる、というメタ的な話運びが1話のお話の主軸です。
そしてその打開策に、とにかく絵柄をイケメンにして、とにかくキャラクターを超人にして、とにかくアイドルにすれば、とにかく売れるんじゃねーの?という安直な発想自体をギャグにする。

ちなみにこのスタッフのリアルな悩みをダイレクトにネタにするのは銀魂でもたまにやる手法です。
ネタがないそんな時はお便りのコーナー
アニメが原作に追いついてネタがない。そんな時は「お便りのコーナー」

しかも6つ子の声優のキャスティングを見てみると
松野おそ松:櫻井孝宏
松野カラ松:中村悠一
松野チョロ松:神谷浩史
松野一松:福山潤
松野十四松:小野大輔
松野トド松:入野自由

という声優に詳しい方なら一目で分かる通り、どの男性声優も非常にBLアニメ、ゲーム、ラジオドラマに出まくり、BL界では絶大な人気を集める方々という気合の入れよう。
この1話のギャグをやる為だけにこのキャスティングを選んだのでは?と勘繰りたくなります。

ここまでの用意周到ぶりをみれば1話で
「本作制作委員会の判断」も結構炎上前提だったのではないか?と勘繰りたくなる気持ちも分かります。

1話はこのアニメは古さを吹き飛ばすようなメタなギャグも入れるし、パロディもいっぱいやるし、なんだったらBLもやるよ!という気概を見せている。
要はパイロットフィルムですね。はい。
そしてさんざんネタが済んだ後のOP。
試行錯誤の物語が済んだ後、区切りを付けてからがおそ松さんOPなんですね。

同じ1話に見どころを全て詰め込む事を狙った1話として
仮面ライダーウィザードの第1話が個人的に思い出されます。

ウィザード1
主人公はこんな奴で、こんな設定で、仮面ライダーのフォームチェンジを全部見せて、仮面ライダーなのにいろんな魔法が使えて、最新のCGをフル活用した巨大怪獣との戦いもあるよ!
詰め込んで詰め込んで、情報量が多いのであんまり物語が入ってこない特徴もあります。

この1話と2話を比べてみると2話は冒頭カラ松と十四松のデリバリーコントがあった後にニートである6つ子がハローワークで面接を受けていて1人1人それぞれの職種希望に対する対応をしている。という物語が始まります。

おそ松12

ここでは各松の主張を通じて今期「おそ松さん」から新しく導入された設定、それぞれ6つ子が性格が違うという事を表現した描写をしています。

そしてその後に続く居酒屋での各松とチョロ松のセリフを書き起こしてみると

おそ松「ぱぁ~やっぱり仕事の後のビールは最高だな!」
チョロ松「いや一個もしてねぇから!全員追い返されてるから!」

トド松「でも楽しかったね~」
チョロ松「おめぇは何しに行ったんだトド松~」

十四松「な~んかウケなかったな~」
チョロ松「おめぇは何しに行ったんだ十四松!」

カラ松「へっこれぞ正にお先真っ暗」
チョロ松「(食い気味に)おめぇはなんで生まれてきたカラ松!!」

一松「………」
チョロ松「せめて何か言って!一松!」

と丁寧に各キャラの説明をしてくれています。しかも名前付き。
そう、1話はアニメ自体の説明に主を置いた回であった様に2話はキャラクターの説明に主を置いた回であるのです。

そしてこの後ブラック工場の仕事をしたりするのですがそこでも1人1人の挙動は丁寧に描写されます。
その後に続くBパートも長男のおそ松さんが弟たちに構ってもらえなくてちょっかいを出すというストーリーなので要はおそ松さんを通じてこの6兄弟を辿っているのです。

おそ松7

ちなみにOP映像でも水の吐き方で各松のキャラに違いを付けていることからも個性へのこだわりが見受けられます。

いかにキャラの個性へのこだわりがしっかりしているアニメであるのが分かります。
ちなみに6話での「カラ松事変」と「エスパーニャンコ」後にネットで
「カラ松があまりにもかわいそう!」
とまた炎上騒ぎがあったようなのでしっかりと個性が視聴者に伝わっている証拠であります。

さてさて色々と話題が多い「おそ松さん」
僕も大好きで何より描写や構成がしっかりしていてギャグが面白いのがいいですね。

おそ松8
一番好きなギャグは史上最低のクイズに協力者がいる所です。

人気により2期も決定したようで過激なギャグやパロディも見どころの1つですが、この6つ子こだわりの個性描写も注目していきたいです。

おそ松13

ちなみに僕の推し松は何と言っても長男の聖澤庄之助です。

[`evernote` not found]
LINEで送る
Pocket