映画には評価すべき点が3つあると言われている。

1.シナリオ

2.ルック(見た目)

3.テーマ

 

その観点から、上の画像を見てもらっても分かる通り、この作品は間違いなく5億点超えの名作である。

 

【3怪優のインパクト】

この3人を、一発で「非モテおやじだ!」と印象づけることに成功している時点で、映画評価の「ルック」はクリアしているのだ。

 

もう一度、この画像を正視していただきたい。30秒ほど。

 

 

もちろんこの3人は非モテを演じれば非モテに、モテ男を演じればモテ男に、当然のように演じ分けることができる個性豊かな怪優である。

 

その3人を一皿に盛り付けることで「変態おやじ ラブ・ミー!イッてんだぁ~」は、ルックにインパクトを与えることに成功している。

もちろんピンク映画は女優が華であるのだが、今作は男優陣の演技力が大きくルックに貢献していると言って良いだろう。

 

【シナリオの根幹】

 

非モテおやじ達の通う恋愛教室の講師「高沢美千子」を演じる長谷川千紗は、ぶっ飛んだ役柄と濡れ場の度胸でシナリオを序盤から終盤まで牽引した。

 

冒頭の恋愛教室のシーン、長谷川の演技がこの作品のテンションを決定づけている。

画像の指し棒が曲がるほどにのめり込んだ演技で(実際に曲がっていた)、作品スタートからおやじ3人の位置づけ・キャラクターを観る者に印象づけることに成功した。

 

この恋愛教室で教えている内容がどういったものかということよりも、この教室の存在と集う者達の生き様自体が作品のストーリーとなっている。

その中心が長谷川で、存在感を担保しているのが演技力と濡れ場の度胸だ。

 

今作の濡れ場には女優が3人登場するのだが、明らかに長谷川が一番体を張っていた。

 

これは扇情的なシーンが多いということではなく、ピンク映画的なシーンが多いということだ。

騎乗位の男性主観の構図など、生々しさを感じさせる場面で長谷川の度胸を見て取ることができた。

 

余談だが、長谷川の着用していた下着は自前だろうか?

色もデザインも個性に富んでいて、長谷川の女優性を表現しているようにも感じた。

 

【テーマは「今、愛そう」ということ】

平野理恵を演じている松井理子が「ゴンドラの唄」を歌うシーンがある。

 

「命短し恋せよ乙女 朱き唇 褪せぬ間に」

 

今作「変態おやじ ラブ・ミー!イッてんだぁ~」は、「LOVE ME TENDER(優しく愛して)」と「命短し恋せよ乙女」がテーマだと私は感じた。

 

乙女とは誰のことか?

長谷川ら3女優のことか?

 

いや、今作の乙女は、非モテおやじ3人を指す。

 

彼ら3人はこれまでの人生で本当の意味で自分を愛してこなかった。

か弱き少女のような繊細で傷つきやすい心を持ち、自分の本当の気持ちに対して積極的になれなかった彼らこそ乙女なのだ。

 

そして、女性を守ること・息子と対峙すること・死の間際で本音を告げることで、彼らは乙女から男になった。

 

 

【まとめ】

「変態おやじ ラブ・ミー!イッてんだぁ~」はピンク映画初心者にも鑑賞しやすい作品だ。

しかし、その裏には熱い血潮が流れていることを私は見逃しはしない。

 

ちなみに、私の敬愛する批評ブログ「ピンクサイドを歩け(http://blog.livedoor.jp/hidesmile/)」では、

『恋愛教室のエキストラに説得力があり過ぎる(笑)』

と語られていたが私も同感だ。

 

もしタイムスリップすることができたら、「変態おやじ ラブ・ミー!イッてんだぁ~」のエキストラに応募しようと思う。

 

 

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